フリースクールの不登校への対応方法は?学校復帰を目指すどうかで考える選び方
2021/07/29
すべてのフリースクールは不登校に対応しています。
なぜなら(禅問答のようですが)
不登校に対応する教育施設をフリースクールと呼ぶからです。
しかし、フリースクールによって不登校への対応が大きく異なります。
なぜなら不登校への考え方が違うからです。
学校復帰を目指すか、まったく目指さないか、等。
それは良い悪いの価値観ではありません。
あなたのお子様に合っているかどうかそれが選択のポイントです。
その観点からフリースクールのタイプ別の違いを見ていきましょう。
1. 学校復帰を目指すか否か
不登校を好ましくない状態とみなす、つまり
学校復帰を目指すか否か
その度合が3つに分かれます。
学校復帰が大前提
学校復帰もあり得る
学校復帰はあり得ない
この考え方を軸に、フリースクールのタイプを5つに分類できます。
次の項で、それぞれ詳しく見ていきます。
■学校復帰が大前提
教育支援センター(適応指導教室)…教育委員会が運営
■学校復帰はあり得る
フリースクール…子どもの居場所づくり
ネットスクール…学校復帰を否定していない
■学校復帰はあり得ない
デモクラティックスクール…子どもが運営にも参加する
ホームスクール…学校教育を否定
2. タイプ別の特徴
2.1 教育支援センター(適応指導教室)
教育支援センターの大目的が学校復帰です。
その理由は…名は体を表す、という格言がピッタリです。
教育支援センターの古い呼び名が適応指導教室です。
ところがまだ適応指導教室という名前を使っている自治体があります。
私は適応指導教室という呼び名は不適切だと考えます。
「適応指導教室」という名前は「不登校は不適応=悪い」という古い考え方が元になっているからです。
不登校は、以前は登校拒否症という怠け病のような扱いでした。
その名残と言ってもいいと思います。
いずれにしても教育支援センターは学校復帰のために全力を尽くします。
次のような特徴があります。
教育委員会が運営している安心感
公的施設であり、費用は無料
通常、学校の出席扱いになる
だから、学校復帰を目指すには最適の場所になります。
学校の教員だったスタッフも必ずいます。
ただし、それを子どもが快適に感じるかどうかは、相性の問題です。
2.2 フリースクール
フリースクールは不登校の生徒の居場所づくりが主な目的です。
つまり、学校に復帰するしないは二の次です。
勉強よりも心のやすらぎを目指すのが普通です。
フリースクールに来る曜日や時間は自由、という運営が多いです。
ゲーム、読書、勉強など自由に過ごすことができます。
教育支援センターの民間版とも言えます。
ただ、スタッフは民間人だけで、学校復帰のプレッシャーは与えません。
だから心が癒やされたことで学校復帰する場合もあります。
2.3 ネットスクール
ネットだけで学習したり遊んだりするシステムです。
学校復帰には無干渉です。
リアルに人に会わないことが特徴です。
それは長所でもあり欠点でもあります。
一時的な逃げ場としては良いかもしれません。
しかしネットの世界だけにずっといて、学校復帰の可能性が高まるかは疑問です。
2.4 デモクラティックスクール
既存の学校教育を否定しています。
学校復帰はあり得ないと考えてください。
デモクラティックは民主的の意味です。
そして文字通り先生と生徒がすべて対等という前提です。
職員の給与も合議制で決めるスクールもあります。
デモクラティックの代表的なものにサドベリースクールがあります。
この運営方針に賛同する生徒や家庭には居心地がいい可能性が高いでしょう。
ただし完全に民主的運営なので、同じサドベリースクールでも場所によって運営方法が異なります。
相性の良し悪しも大きいと思われます。
まず、しっかり体験をして十分に納得することがおすすめです。
2.5 ホームスクール
やはり学校教育を否定しています。
家庭で教育をするという保護者の考えが土台になっています。
体育や芸術も学ぶが、学校ではなくサイクリングや工作など家庭が工夫して教育を行います。
アメリカではホームスクール用の教材があるほど普及しています。
単なる放任と区別するために統制する州の法律がある場合もあります。
日本ではホームスクールを支援する団体は、ほんのわずかです。
また日本では法整備もまったく無いと言っていいでしょう。
ただ、歴史的にみれば集団の学校教育の歴史は百年やそこらです。
大昔は貴族は子女に家庭教師をつけて最高の教育の環境を整えていました。
「集団生活の適応を除けば」ホームスクーリングは自然な考え方かもしれません。
これから日本でも普及する可能性もあります。
ただ現状はすべて手探りでリスクが大きいと言えるかもしれません。
ー余談ー
政治家の子息が代々、東京大学や医学部などに進学する例があります。
遺伝ではなく、これぞ、という方法があると言います。
それは「プロの家庭教師」に勉強を見てもらう、という方法です。
およそ「時給2万円」とも言われます。
この一流家庭教師に毎日見てもらえば…効果はありそうですね。
お金に余裕のある方は、どうぞお試しあれ。
3. まとめ
すべてのフリースクールは不登校に対応しています。
ただし学校復帰についての考え方が異なります。
次の5タイプで、お子さんに合ったタイプを選びましょう。
■教育支援センター
学校復帰を百%目指しています。
教育委員会の運営で安心ですが、少し硬い雰囲気です。
■フリースクール
学校復帰は二の次です。
生徒の居場所を提供することが目的です。
■ネットスクール
学校復帰は無関係です。
リアルで人と接しないのが長所かつ短所です。
■デモクラティックスクール
既存の学校教育を否定しています。
生徒が対等の立場で、職員給与さえも合議制のケースもあります。
■ホームスクール
学校は不要という保護者が選ぶ方法です。
日本では法律もシステムも未整備です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
なぜなら(禅問答のようですが)
不登校に対応する教育施設をフリースクールと呼ぶからです。
しかし、フリースクールによって不登校への対応が大きく異なります。
なぜなら不登校への考え方が違うからです。
学校復帰を目指すか、まったく目指さないか、等。
それは良い悪いの価値観ではありません。
あなたのお子様に合っているかどうかそれが選択のポイントです。
その観点からフリースクールのタイプ別の違いを見ていきましょう。
1. 学校復帰を目指すか否か
不登校を好ましくない状態とみなす、つまり
学校復帰を目指すか否か
その度合が3つに分かれます。
学校復帰が大前提
学校復帰もあり得る
学校復帰はあり得ない
この考え方を軸に、フリースクールのタイプを5つに分類できます。
次の項で、それぞれ詳しく見ていきます。
■学校復帰が大前提
教育支援センター(適応指導教室)…教育委員会が運営
■学校復帰はあり得る
フリースクール…子どもの居場所づくり
ネットスクール…学校復帰を否定していない
■学校復帰はあり得ない
デモクラティックスクール…子どもが運営にも参加する
ホームスクール…学校教育を否定
2. タイプ別の特徴
2.1 教育支援センター(適応指導教室)
教育支援センターの大目的が学校復帰です。
その理由は…名は体を表す、という格言がピッタリです。
教育支援センターの古い呼び名が適応指導教室です。
ところがまだ適応指導教室という名前を使っている自治体があります。
私は適応指導教室という呼び名は不適切だと考えます。
「適応指導教室」という名前は「不登校は不適応=悪い」という古い考え方が元になっているからです。
不登校は、以前は登校拒否症という怠け病のような扱いでした。
その名残と言ってもいいと思います。
いずれにしても教育支援センターは学校復帰のために全力を尽くします。
次のような特徴があります。
教育委員会が運営している安心感
公的施設であり、費用は無料
通常、学校の出席扱いになる
だから、学校復帰を目指すには最適の場所になります。
学校の教員だったスタッフも必ずいます。
ただし、それを子どもが快適に感じるかどうかは、相性の問題です。
2.2 フリースクール
フリースクールは不登校の生徒の居場所づくりが主な目的です。
つまり、学校に復帰するしないは二の次です。
勉強よりも心のやすらぎを目指すのが普通です。
フリースクールに来る曜日や時間は自由、という運営が多いです。
ゲーム、読書、勉強など自由に過ごすことができます。
教育支援センターの民間版とも言えます。
ただ、スタッフは民間人だけで、学校復帰のプレッシャーは与えません。
だから心が癒やされたことで学校復帰する場合もあります。
2.3 ネットスクール
ネットだけで学習したり遊んだりするシステムです。
学校復帰には無干渉です。
リアルに人に会わないことが特徴です。
それは長所でもあり欠点でもあります。
一時的な逃げ場としては良いかもしれません。
しかしネットの世界だけにずっといて、学校復帰の可能性が高まるかは疑問です。
2.4 デモクラティックスクール
既存の学校教育を否定しています。
学校復帰はあり得ないと考えてください。
デモクラティックは民主的の意味です。
そして文字通り先生と生徒がすべて対等という前提です。
職員の給与も合議制で決めるスクールもあります。
デモクラティックの代表的なものにサドベリースクールがあります。
この運営方針に賛同する生徒や家庭には居心地がいい可能性が高いでしょう。
ただし完全に民主的運営なので、同じサドベリースクールでも場所によって運営方法が異なります。
相性の良し悪しも大きいと思われます。
まず、しっかり体験をして十分に納得することがおすすめです。
2.5 ホームスクール
やはり学校教育を否定しています。
家庭で教育をするという保護者の考えが土台になっています。
体育や芸術も学ぶが、学校ではなくサイクリングや工作など家庭が工夫して教育を行います。
アメリカではホームスクール用の教材があるほど普及しています。
単なる放任と区別するために統制する州の法律がある場合もあります。
日本ではホームスクールを支援する団体は、ほんのわずかです。
また日本では法整備もまったく無いと言っていいでしょう。
ただ、歴史的にみれば集団の学校教育の歴史は百年やそこらです。
大昔は貴族は子女に家庭教師をつけて最高の教育の環境を整えていました。
「集団生活の適応を除けば」ホームスクーリングは自然な考え方かもしれません。
これから日本でも普及する可能性もあります。
ただ現状はすべて手探りでリスクが大きいと言えるかもしれません。
ー余談ー
政治家の子息が代々、東京大学や医学部などに進学する例があります。
遺伝ではなく、これぞ、という方法があると言います。
それは「プロの家庭教師」に勉強を見てもらう、という方法です。
およそ「時給2万円」とも言われます。
この一流家庭教師に毎日見てもらえば…効果はありそうですね。
お金に余裕のある方は、どうぞお試しあれ。
3. まとめ
すべてのフリースクールは不登校に対応しています。
ただし学校復帰についての考え方が異なります。
次の5タイプで、お子さんに合ったタイプを選びましょう。
■教育支援センター
学校復帰を百%目指しています。
教育委員会の運営で安心ですが、少し硬い雰囲気です。
■フリースクール
学校復帰は二の次です。
生徒の居場所を提供することが目的です。
■ネットスクール
学校復帰は無関係です。
リアルで人と接しないのが長所かつ短所です。
■デモクラティックスクール
既存の学校教育を否定しています。
生徒が対等の立場で、職員給与さえも合議制のケースもあります。
■ホームスクール
学校は不要という保護者が選ぶ方法です。
日本では法律もシステムも未整備です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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