発達障害ならばフリースクール?正しい対応方法をお伝えします
2021/07/19
発達障害ならばフリースクールに通わせればいい?
いいえ、それほど単純な話ではないのです。
まず発達障害とフリースクールそのものについて正しく理解しましょう。
そして発達障害のお子様にどう対応していくか、ポイントをお伝えします。
1. 発達障害とは
発達障害は病気ではないのです。
発達障害は脳機能の発達過程のアンバランスで生じた特性です。
その特性が生活に支障をきたすと「障害」になるのです。
文部科学省の2012年の調査によると
公立小中学校の通常学級で、なんと
6.5%の児童生徒が発達障害
と推測されています。
なんと15人に1人の生徒が発達障害ということになります。
そして特別支援学級ではなく通常学級に在籍できているのです。
それだけ「軽い発達障害」の子が多いのです。
発達障害は、幅が広いのです。
例えば「忘れものが多く、衝動的に行動しやすい」のは…はい、私です!
これって性格の特性であって病気ではないですよね?
ただ、その度合が激しく日常生活に極端に支障が生じるほどなら障害といえます。
でも線引きって難しい、グレーゾーンですね。
「たまに衝動的」「ちょくちょく衝動的」って、はっきり区別できません。
学校生活は軽い発達障害なら乗り越えられる場合も多いです。
しかし社会に出て働きだすと、発達障害が原因で退職したり、様々な支障が出るのもよくあることです。
ですから早めに発達障害を認識するのに越したことはないと言えます。
なお、生活に支障をきたす発達障害の主要なものに以下の3つがあります。
LD(学習障害)
ADHD(注意欠如多動性障害)
ASD(自閉症スペクトラム障害)
2. フリースクールとは
そもそもフリースクールには明確な定義がないのです。
あえて言えば学校以外の不登校生徒のための教育施設すべてがフリースクールです。
学習塾と同じで、法律的な根拠がありません。
あなたが不登校の生徒を集めて「フリースクールです」といえば、それはフリースクールなのです。
フリースクールは「不登校の生徒」のサポートに特化しているといえます。
そしてフリースクールには「発達障害の生徒」に対応できるところ、できないところがあるのです。
だから発達障害だからフリースクールに、という発想は間違いということになります。
そうではなくと発達障害に対応した教育施設をさがすいうのが正解です。
3. 発達障害にどう対応するか
結論からお伝えします。
専門のクリニックと相談しましょう。
発達障害について学ぶのは良いことです。
でも素人判断で行動すれば逆効果になることもあります。
発達障害の場合、ADHDやASDなど複数の障害があるのが普通です。
専門の薬を処方してもらうのが適切な場合もあるでしょう。
これは教育ではなく医学の問題なのです。
また、学校・教育支援センターと連携をとるのも重要です。
学校は普通学級か特別支援学級かの判断をしてくれるでしょう。
教育支援センターは教育委員会が運営しています。
不登校生徒の指導・支援の公的な無料の施設です。
専門カウンセラーがいるのも珍しくなく、安心して預けられます。
最後に、民間のフリースクールという選択肢があります。
ただ発達障害に対応していない場合も多く、特別対応の費用は別途かかるかもしれません。
いずれの場合でも、専門クリニックと相談をしながら進めていくのが良いでしょう。
4. まとめ
お子様が発達障害かも、と感じたら、専門クリニックを受診してください。
そして学校・教育支援センターと連携をとりましょう。
民間のフリースクールは発達障害に対応できるところを慎重に探すのが良いでしょう。
ところで、私の運営しているフリースクールに、かつてこんな生徒がいました。
中学校は特別支援学級に通っていた、とてもおとなしく殆ど話さない男子でした。
鹿島学園高校(通信制)に進み、サポート校として私の教室の生徒になりました。
その彼が、高校3年生の時にボソっと冗談を言ったのです。
中学校の先生もそれを聞いて、とても喜んでくれました。
人が少しでも変化するには、それくらい(3年間とか)かかるんですね。
卒業するにあたって、発達障害による障害手帳をもらいました。
確かに発達障害はあったでしょう。
でも、周りの誰にも迷惑をかけない生徒でした。
障害手帳をもらう人は(子どもに限らず)増えているといいます。
それは障害のある人が増えたというよりも
世間の理解度が高まり、広く障害が認めてもらえるようになったから
という話を聞いたことがあります。
これから更に発達障害についての理解が広まり、皆が暮らしやすい世界になることを祈ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
いいえ、それほど単純な話ではないのです。
まず発達障害とフリースクールそのものについて正しく理解しましょう。
そして発達障害のお子様にどう対応していくか、ポイントをお伝えします。
1. 発達障害とは
発達障害は病気ではないのです。
発達障害は脳機能の発達過程のアンバランスで生じた特性です。
その特性が生活に支障をきたすと「障害」になるのです。
文部科学省の2012年の調査によると
公立小中学校の通常学級で、なんと
6.5%の児童生徒が発達障害
と推測されています。
なんと15人に1人の生徒が発達障害ということになります。
そして特別支援学級ではなく通常学級に在籍できているのです。
それだけ「軽い発達障害」の子が多いのです。
発達障害は、幅が広いのです。
例えば「忘れものが多く、衝動的に行動しやすい」のは…はい、私です!
これって性格の特性であって病気ではないですよね?
ただ、その度合が激しく日常生活に極端に支障が生じるほどなら障害といえます。
でも線引きって難しい、グレーゾーンですね。
「たまに衝動的」「ちょくちょく衝動的」って、はっきり区別できません。
学校生活は軽い発達障害なら乗り越えられる場合も多いです。
しかし社会に出て働きだすと、発達障害が原因で退職したり、様々な支障が出るのもよくあることです。
ですから早めに発達障害を認識するのに越したことはないと言えます。
なお、生活に支障をきたす発達障害の主要なものに以下の3つがあります。
LD(学習障害)
ADHD(注意欠如多動性障害)
ASD(自閉症スペクトラム障害)
2. フリースクールとは
そもそもフリースクールには明確な定義がないのです。
あえて言えば学校以外の不登校生徒のための教育施設すべてがフリースクールです。
学習塾と同じで、法律的な根拠がありません。
あなたが不登校の生徒を集めて「フリースクールです」といえば、それはフリースクールなのです。
フリースクールは「不登校の生徒」のサポートに特化しているといえます。
そしてフリースクールには「発達障害の生徒」に対応できるところ、できないところがあるのです。
だから発達障害だからフリースクールに、という発想は間違いということになります。
そうではなくと発達障害に対応した教育施設をさがすいうのが正解です。
3. 発達障害にどう対応するか
結論からお伝えします。
専門のクリニックと相談しましょう。
発達障害について学ぶのは良いことです。
でも素人判断で行動すれば逆効果になることもあります。
発達障害の場合、ADHDやASDなど複数の障害があるのが普通です。
専門の薬を処方してもらうのが適切な場合もあるでしょう。
これは教育ではなく医学の問題なのです。
また、学校・教育支援センターと連携をとるのも重要です。
学校は普通学級か特別支援学級かの判断をしてくれるでしょう。
教育支援センターは教育委員会が運営しています。
不登校生徒の指導・支援の公的な無料の施設です。
専門カウンセラーがいるのも珍しくなく、安心して預けられます。
最後に、民間のフリースクールという選択肢があります。
ただ発達障害に対応していない場合も多く、特別対応の費用は別途かかるかもしれません。
いずれの場合でも、専門クリニックと相談をしながら進めていくのが良いでしょう。
4. まとめ
お子様が発達障害かも、と感じたら、専門クリニックを受診してください。
そして学校・教育支援センターと連携をとりましょう。
民間のフリースクールは発達障害に対応できるところを慎重に探すのが良いでしょう。
ところで、私の運営しているフリースクールに、かつてこんな生徒がいました。
中学校は特別支援学級に通っていた、とてもおとなしく殆ど話さない男子でした。
鹿島学園高校(通信制)に進み、サポート校として私の教室の生徒になりました。
その彼が、高校3年生の時にボソっと冗談を言ったのです。
中学校の先生もそれを聞いて、とても喜んでくれました。
人が少しでも変化するには、それくらい(3年間とか)かかるんですね。
卒業するにあたって、発達障害による障害手帳をもらいました。
確かに発達障害はあったでしょう。
でも、周りの誰にも迷惑をかけない生徒でした。
障害手帳をもらう人は(子どもに限らず)増えているといいます。
それは障害のある人が増えたというよりも
世間の理解度が高まり、広く障害が認めてもらえるようになったから
という話を聞いたことがあります。
これから更に発達障害についての理解が広まり、皆が暮らしやすい世界になることを祈ります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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